#33 会計士が不足しがちなもの:謙虚さ

急に偉そうになった

知り合った保険の営業マンの方(Aさん)と先日会話をしました。
今日はその時のエピソードです。

Aさんには、地元の友人の1人に公認会計士(現在は監査法人ではないと言っていました)がいらっしゃいます。
その友人は、大学卒業後一般企業に数年間就職し、その後一念発起して会計士になられたそうです。
しかし、学生時代や前職時代に何かと苦労していたようで、Aさんは良き相談相手だったようです。
会計士受験も朝から夜遅くまで毎日毎日勉強して、気を狂わして取り組むご友人を当時Aさんは心配していたみたいで。
だからこそ、合格した時は大変嬉しかったと言われていました。

その友人が会計士として(監査法人かと思われます)仕事をして何年か振りなんですかね、会った時に驚いたみたいで。

「こいつ、急に偉そうになった」

接するだけで明確に当時とは違うのを感じたみたいです。
で、先日Aさんは私にこう言いました。

「会計士ってなんであんなに偉そうになっちゃうんですかね?士業ってみんなそうなんですかね?」

正直ドキッとしました。

勘違い

会計士は現場に行くと未だにクライアントから「先生」と言われることがあります。
(この良し悪しは今日は論じません)
昔よりは大分少なくなった気もしますが、伝統的な会社ほどその傾向はあります。

合格直後、24歳当時の私も、クライアントから「伊藤先生」と呼ばれ、変な感覚でした。
一方、妙な自尊心というか特別感を感じたのも事実です。
自分偉い!?みたいな感覚がどこかしらかやってきたんです。
(全くやってこないという方もいると思いますが、僕はできた人間でないので、正直その感情はありました)
20代そこそこの若造が先生と言われチヤホヤされたら(あくまで表面上)、勘違いしちゃいますよね。
仕事なので気を使ってそう呼んでるだけなのに、今思えばアホですね。

また、監査では指摘をしますが、それが(渋々であったとしても)基本受け入れられます。
20代の若造が指摘側として仕事するんですよ。
これまた勘違いしてしまいますわね。
傲慢にもなってしまいますよね。
正しいこと言えば通る、自分絶対正しいみたいな。

次のページへ >

-会計と倫理・生き方
-,