#37 会計士の独立年齢とそれまでの経験②

前回の続きです。
「業務経験」と「年齢」について。

数字リテラシーとヒューマンスキル

さて、いきなり問いから始めますが、
どこまで業務経験積んだら独立して満足した仕事ができるのでしょう?
逆に太刀打ちできない水準はあるのでしょうか?

同じく会計士である私の先輩の言葉です。

「詳細なスキーム策定や実行はさておいて、本何冊かしっかり読んで勉強すれば大体の事はイメージできるはず」
「なぜなら、数字に対する感性は会計士は持ってるから」

その方は私から見ても非常に優秀な方で、凡人は違うのでは?と思いましたが、妙に説得力はありました。
確かに、伝統的な会計学への理解をはじめとして、時価やキャッシュフローという概念も持ち合わせています。
直感的に会得しているというか。

また、振り返ってみれば経験してきた業務は全て初めての時点があったわけです。
それら全て手取り足取り教わってきたわけでもありません。
見様見真似で手を動かし、分からない点は書籍を漁り、自分なりに仮説検証を繰り返し、真剣に答えを考えながらやってきました。
誰かに相談したり、教えを請うたりということも。

当然失敗もたくさんありましたが、それなりにやってこれています。最後通告など何一つ受けていません。
これ昔も今も置かれている状況は似ていて、気にし過ぎ&言い訳なのかも。

話を戻します。
では監査法人で言うなら、どの辺りまで経験積めばいいのでしょう。
(極論言えばその人次第かもですが、それではブログにならないんで・・・)
私の答えは「インチャージを最低2年程度」
まぁ、よくある答えではありますね。
インチャージは、単に科目の検証に留まらず会社全体の事を考えたり検討します。
あらゆる角度の数字に対する感性(数字リテラシー)が養われる時期です。
また、難しい論点も出てきて、その度に調べる考える相談するといった動作を繰り返します。
物事をアウトプットする場面も増えます。
この基本動作は汎用的なヒューマンスキルと言っていいと思います。

ここから先はそれぞれでしょうか。
単純に業務経験範囲やロールスキルは広がる一方で、経験曲線は緩やかになり年齢も上がってしまいます。

ということで、次は年齢についてです。

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