#9 私のキャリアを振り返って④(初めての期末監査)

2.監査法人スタッフ時代②

【初めての期末監査 ~気づいたこと~】

入所して数か月で期末監査がやってきた。
右も左も分からず終わっていった・・・というのは良く聞く話で、私もまぁそうでした。
ここでは、思い出というより、期末監査の業務性質を交えて振り返ってみます。

① 期末監査=勘定科目の「証拠集め」

監査は、財務諸表の数値を「固める」こと、とも言い換えることが出来ます。
期末監査は特にその性質を強く感じました。
「固める」=「裏付けを確認する事」。
一般的に期末監査は、勘定科目毎に分担を分けます。
各担当者が勘定科目ごと証拠を集め、数値が正しいことの心証を得ていきます。
(証拠集めは、質問手続も含みはしますが)
ひたすら集めていきます。ひたすらです。
そして、集めた証拠を、監査調書にまとめていきます。
これも、ひたすら。

「証拠集め → 監査調書作成/修正 → 証拠集め → 監査調書作成/修正」
この繰り返しです。
入所して初めての期末監査はこんな感じですよ。
昨年からリモート監査も増えていますが、同じです。

どんな印象を持ちましたか?
楽しそうですか?
・・・この部分だけを切り取ると、あまり楽しい業務とは言えないかもですね。

ただ、この動作は基本中の基本です。
楽しくなくてもやる必要があります。
「固める」ことは「保証」を社会に与える前提となる行為。
固める技術を持っていなければ、業務することができません(少なくともアシュアランス業務はできない)
これができなければ、会計系アドバイザリーも満足にできない可能性が高いです。

一般的に存在する全ての勘定科目について、
数値を固める行為=証拠集めをすることができる実務スキルが身に付けば、
1つのレベルとしてクリアでしょう。
(あ、念のため付け加えますが、これで監査が完全にできた訳ではありません)

監査の楽しさみたいなのは人によって異なりますが、私は期末監査時以外の方が楽しかったですね。(後で書きます。)
当時はこれしか知らないので、楽しい辛いというより、へぇ!という感じでした。

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