#8 私のキャリアを振り返って③(出会いと心構え)

2.監査法人スタッフ時代①

2006年12月1日、私はあずさ監査法人の名古屋事務所に入所しました。

【入所 ~一生の財産との出会い~】
入所当時の名古屋事務所は、職員が100名ほどでしたが、同期入所が20人。
今思えば同期入所の人数はかなり多かったんだなと思います。
ところで、同期の存在は一生の財産。
これは同じ監査法人だけでなく、他の監査法人や企業に勤めている、いわゆる合格同期も同じです。
(彼等とは「実務補習所」という会計士養成所みたいなところで補習を受けます)
会計士、10年も経過すると、専門分野、働き方、働く場所など十人十色になります。
なのに、今でも公私それぞれ仲良くさせてもらっている人がたくさんいます。
同期が今どんな仕事をしているのか、会話をするのが楽しみです。
これから入所をするみなさん、ぜひ「出会い」を大切に、楽しんでくださいね。
個性的な方に出会えると思いますよ!!

【初現場へ ~心・技術ともに実力不足~】
入所後1か月近くは研修の日々でした。
当時は研修の多くを東京で行っていて、
研修でもありながら、夕方以降は同期の友人と飲みに行ったりと、とても楽しかった。
まだ監査現場に行く前でもあり、完全に学生気分でした。

そんな状態のまま、、、私の初監査現場は、中間監査(当時は四半期制度導入前で、上場会社は中間監査がありました)の開示でした。
実は、現場に出る前の私は、
クライアントの決算や開示などは、誤りはたくさんあり、
J1(この業界では1年目をこう呼びます)の私でも誤りをザクザク見つけられる(たくさん転がっている)ものだと思ってました。

「だって、つい1か月前に試験通ったんだよ?俺!!」
みたいな。
(勿論言ってませんよ、思ってただけ)

・・・社会の事を何も知らないケツの青い人間が調子乗ってたんでしょうね。
単なるミスなど多くはなく、大した間違いを見つけられない。
というか正しいのかどうか自信が持てない。
監査済資料との突合で誤ってるとか計算チェック(縦計とかで電卓入れるだけ)くらい、自信持てたのは。
これは今ならAIレベルで簡単に見つけられそうです。

つまり、完全なる実力不足。

今当時の私に声をかけれるなら、2つ言います。

① 「試験受かったからそれなりに仕事できるんのでは」という心構えがダメだ!
言い換えれば、俺できるんじゃね?、というスタンスが。
当時叱られてはいませんが、内心恥ずかしい思いをしましたね。
いくら試験通ったところで、まだまだ青二才。
卑屈になる必要はないですけど、いつまでも謙虚な姿勢は持ち続けるべき。
(この、心持ちみたいなところは、この後も継続して登場します。人間変わりますが、ちょっとずつなんで。。。汗)

② 知識経験の「総合力としての実力」不足だ!
実務でよく間違えたり論点になる分野や、会計監査のレベル感など、
実務感覚(経験値)というのは仕事を通じてしか得られません。
試験合格しただけでは知識も教科書の域を脱していない。
習っていない論点などもたくさん出てきます。
これホント。
ちなみに、私だけでなくほとんどのJ1はこんなもんだと思います。
弱気になる必要はない。
ただ、日々研鑽をし、実務家としての知識と経験をどんどん積んでいく。
自ら学び自ら経験を積んでほしい。
私が尊敬する養老孟司さんの考えを引用しますが、
人の学びは、インプットとアウトプットの繰り返しから生まれます。
置き換えるならば、
受験時代のインプット(知識)を使い
→アウトプットである仕事経験をする
→この仕事経験が自分に気づきを与える
→これが新たなインプットになり、またアウトプット(仕事)をする。
人の学びは、インプットとアウトプットの繰り返しから生まれます。
これぞ、知行合一。
自分で得た経験を持つ人はどの分野でも強いと思います。


スタッフ時代を1回分で終えようと思ったのですが、
自分の半生を振り返ると、えらい長くなってしまいますね・・・

次回もう少しだけスタッフ時代の事を書かせていただきます。

年取ると戯言が多くなるんでしょうかね、、、(笑)






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