苦い思い出
先日とある会話を切欠に、監査法人時代の苦い経験を思い出しました。
今日はそのエピソードから。
とある会社さん(T社)へ監査/マネジャーで関与していた時のことです。
T社は業績は右肩上がり、しかし会計処理や管理体制に関しては当然いくつか課題があり、その中には将来の業績をキーとする分野もありました(減損とか)
今後のリスクという点で、内容をT社にお伝えします。
論点が論点だけに、T社のビジネスにまで触れて話しました。
数日後T社さんと私が面談をする機会があり、その際社長より次のようなことを言われました。
「報告会の際、ウチのビジネスについて悪く言われ、正直信用を失った。管理体制や会計で苦言を呈されるのは何も気にならないが、ビジネスを悪く言われる筋合いはないと思った。」
びっくりしました。私個人としては悪く言ったつもりは毛頭なく。
とにかく弁解したかったですが、とてもそんな雰囲気ではなく、ただただ話を聞くことしかできませんでした。
伊藤個人を責めている訳ではない、とご配慮の言葉をかけていただきましたが、ただ監査チーム側のコミュニケーションによりそのように伝わったのは事実であって。
それまでは良い関係でやってこれていたと思っていただけに、大変ショックでした。
後にも先にも厳しいことを言われたのはこれくらいでした。
そして、T社は法定監査でもなかったので、そのまま契約終了となりました。
振り返ってみたが
その後何がまずかったのか、自分なりに振り返りました。
考えついたのは2つでしたが、どちらも釈然とはしませんでした。
・伝え方が悪かったのか??
どんな言い方をしたか、正直あまり記憶はありません。
論点をしっかり認識していただきたかったので、トーンは多少強めにはした気がしますが、それくらいです。
他の監査と比べて大きくスタンスを変えたつもりもなく。。。
・ビジネスに触れたのがまずかったか??
悪くは言ったつもりは毛頭ありません。
ビジネスや業績が色濃く反映される論点だったので触れない訳にもいきません。。。
同様の論点の際は、他社でも同様に触れていました。
まぁ、伝え方、というかクライアントビジネスへの態度だったのかもしれません。
無意識のうちにですよ。どこか他人事というか。
他の監査では、この点特に苦言を呈されないことも多いです。
それはクライアント側が言ってないだけの場合も多いのかもしれません。