#63 監査法人からのIPOキャリア③

4.注意点

まず監査ジョブとしてのIPOの注意点です。
リスクは高いです。不正リスクも誤謬リスクも。
特に誤謬は目の前にごろごろ転がっています。
管理体制が弱いとか理由はありますが、もし重大な誤謬に気づかず通過してしまったら、監査人としては何の言い訳もできません。
注意深さ、必要になります。

このように、間違い(監査上のエラー)はたくさん検出されます。
管理体制上の課題事項もザクザク挙がります。
J1でも何個も検出事項挙げられるんじゃないですかね。
「俺、すごいんじゃね??」って思っちゃう人もいるのでは。
それは監査人の実力ではなく、そういう水準の会社だからです。
勘違い、要注意ですよ!まだ見えてない、潜在的な課題を炙り出せる力をつけたいものです。

あとは、指導的機能を十分に発揮する事かと思います。指摘だけじゃなくて。提案型のスタイルとでもいいますか。
それを求めるクライアントも多いですし、やりやすい環境なのにやらないのは、個人としてももったいないです。
押し売りをする必要はないですが、クライアントが困っていたら指南役になってほしいと思います。少しでもいいんで。
この論点になるといつも出てくるのが「独立性ガー」なんですが、この批判は承知の上です。
より正しく、より高度な業務を目指そうとしている会社を目の前にして、独立性の剣を振りかざすのは寂しいと思いませんか??独立性の上っ面だけを見ている気がしてなりません。
個人的には、無責任な感じもします。指南と自己監査は全く別物だと思います。
特に監査以外の出口キャリアを考えるならば、指南、提案のスタイルは不可欠ですね

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