#80 負債から始めよう!!個人B/Sで考えてみる

「負債⇒資産⇒負債⇒資産」・・・の循環

ちょっと例を考えてみます。
あなたは会計士1年目です。資産に目を向けると、カネも知識もスキルも経験もありません(試験合格しているので知識はあるのですが、これは業界内では当然なので相対論として有るとはいえません)。信頼など当然になく、同期も顔しか知らず互いに能力はゼロに等しい。体力はあるかもしれませんが、残念ながら何もしなければ低下方向です。

ではこれをどうしたら積み上げていけるのか?
負債調達するしかないと考えます。
勉強でさらに知識を高め、仕事でスキルと経験を積み、お付き合いで仲間を築き上げる。継続して成果を出し信頼を得て、人的資産を築く。睡眠や運動をしなければ体力が不足する。
これら全て時間が必要です。義務も多いです。
ただ逆に言えば、これらを無くしてどう資産を計上するというのか?

次に積み上げた資産をもう少し考えてみます。
ここで持ち出すのは、資産の評価です。
知識やスキルの「流動資産」は比較的早い段階から身に付き始めます。しかし陳腐化が早い。鮮度を保つべく繰り返しの勉強と仕事が必要です。
仲間や信頼は「固定資産」。固定資産だけに計上に時間がかかりますが、その分築くことができれば強いです。この辺りは良く「一生の財産」と言われますが、この点を照らせばその通りかと思います。
(余談ですが、固定資産は減損損失に注意です。積み上げは大変なのに取り崩しは一瞬。しかも大抵巨額です。)

つまり、「負債⇒資産⇒負債⇒資産・・・」の循環サイクルが必要になります。
会計士は知識スキルといった「専門性」が商売道具です。会計基準等や必要な専門知識は環境の変化に合わせ常に変化する。評価減リスクが高いので、不断の循環(自己研鑽等)がとりわけ求められるのでしょうね。

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