#95 作る側(決算業務、税務申告)に立って

俯瞰意識がその場では落ちるリスク

このように、作成時は目の前の情報に集中する必要があります。
間違った情報を拾わないように、僅かなズレも起こさないように、と。
となると、とある視点が欠けがちになっていたことに気付きました。
監査人が得意とする「俯瞰・比較・分析」です。
1点に集中し、仕訳作成が完了すると、それで満足してしまった。
自分が真剣に作成したのだから大丈夫だろう、という思いも芽生えます(私だけでしょうか?)
言い換えれば冷静さが失われています。
俯瞰・比較すれば簡単に見つかるものを間違えていました。

ミスをしないために何ができるでしょうか。
古典的ですがチェックリストが効果を発揮します。
監査法人業界は「チェックリストのための業務が増えている」などと言われて久しいのですが、やはり本来は意義のあるものです。

考えてみれば、我々も受験時代に似たようなことをしています。
各自の頭の中にチェックリストみたいなのがあり(回答箇所がズレていないか、読めない字はないか、明らかな計算間違いはないか?そもそも名前は書いたか・・・Etc…)、試験終了何分か前に見直しをしました。
解いている最中でなく、一呼吸二呼吸置いた後の方が見つかります。使い方ですね。
作成側に立った時こそ、チェックリストは有用なのかもしれません(幾つも必要はないと思いますが)。

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