#109 専門性の深さと広さ

深さと広さ

専門性というと、一般的には1つの分野に深く精通している人を指します。
いわば「深さ」。
カッコいいですよね!
「その分野では無双です!」なわけで。

かくいう私は受験時代そういう専門家になりたかったか?というと、実は違います。
「幅広い業務分野」に憧れた。
複数の分野を一定レベル習得している人をカッコいいと思った。

会計士はそれに近づける資格であると思った。
しかし気付けば「スパイク型人材」という言葉も出てきて、私の憧れる姿は時代遅れ?と思う時もあります。

・・・ひねくれ者の私は反論したい。
「浅く広く通じているから面白いんだ!」

容積で考える

話を戻しまして、
「浅くとも広い」
「複数の分野を知っている」
これも専門性の1つにならないでしょうか?(半分自分に言い聞かせるかもですが)

良いこともあります。
・クライアントとの会話に広さを持たせられる
・バランスをとった解決策を考えられる
・自分自身の勉強になる
など。

もちろん1つの分野に精通することは疑いなく専門性です。

そう考えると、専門性というのは何も深さだけでないような気もします。
深さや広さでなく、容積で考えるのも面白いのではないかと。
「専門性=分野の数×広さ×深さ」
まるで「縦×横×高さ」です。

やみくもに掛け算すればいいものでもないでしょうが、変数と組み合わせは色々あるような気がします。

独自の専門性を目指せる資格

会計士は人によって専門性が異なり、そこが面白いと思います。
実際に周りを見てもそうです。
自ら形作ることができ、どの形も成り立ちうる。
深さを極めるも良し、広くたっていい。
もちろん、活かすことのできる環境(お客さんや働き方等)も様々になるはずなので、そこも併せて考え行動する必要はあるでしょうが。

学生さんや合格直後の方に伝えたい。
「会計士は、独自の専門性を目指すことのできる資格です」
そうあってほしい思いも込めて。
AIに取って代わられる資格だ、と言われては悲しいですから!

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