#12 私のキャリアを振り返って⑥(期末と期中の違い)

2.監査法人スタッフ時代④

期中監査でもう1つ話題を。題して、
「期末監査と期中監査は何が違うのか!?」

Question②:期末監査と期中監査はどう違うんですか??残高や取引検証という点では同じでは・・・

Answer②:期末監査は「数字固めとしての証拠集め」ですが、期中監査は「相談対応」「問題解決」要素もあります。

期末と期中の違いですが、忙しさ・・・なんてのは分かり切った話なので、それは置いておいて。内部統制は期中で・・・とか、そういう話も置いておきます。
私が当時感じた1つに「業務の性質」です。

先日書きました通り、期末監査(四半期レビューは期末監査に性質近いです)は数字固めを行うための「証拠集め」業務だと。
一方、期中はどんな感じでしょう。
もちろん、売上高などのフロー科目や取引検証は期中で行いますので、証拠集め業務は当然あります。
しかし、私がスタッフ時代に見たのは、「相談対応」を積極的にして、諸々の問題点や期末に向けた会計処理についての「解決」議論をしている光景。

憧れました。クライアントにグイっと入り込んでいる、と若造ながら感じました。
自分もそれができるようになってみたい。
でも、最初は上手くできないんですよね。
解決の方向性が描けない、描けてもチープなものだったり、たった1つだったり・・・

それはともかく、期中のこういった業務は、私的には監査業務を行う会計士にとっての楽しさの1つかなとは思います。
監査は喜ばれない仕事だとか、批判側が中心だとか言われ、まぁ確かにそれは否定しないのですが、前を見ながら仕事できる瞬間もあります。
そのためには、相談をしてもらえる関係性であるべきなので、やはり健全で良好な関係性を気付くことは必須なんでしょうね。
解決方法を描けるスキルや知識も当然必要。

ところで、期中も期末も業務は間違いなくつながっています。
期末監査を行うから、問題点要改善点が焙り出されてくる。
それがなければ期中の相談対応や問題解決という話にはいきません。
逆もある意味然り。期中で相談対応・問題解決業務するから、期末以降でその成果を見れたりして、面白い。

監査は1年間を通じて行うものだけでなく、もっと息の長い業務です。
・今やっていることが将来に関係する。
・将来を見据えて今を取り組む。
感覚を持ちながらやれるといいかなと思います。

監査も悪いもんじゃないな、と思えれる人が1人でも多くなるといいな、と業界人としては思います。
(お前監査法人辞めてるじゃん!というツッコミは一旦置いておいてください(笑))

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