AIに取って代わられる!?
私のキャリアを振り返っていて、この15年だいぶ進んだなぁ、というか変わったなぁと思います。
色々ありますが、会計士が持つスキルに関係する点でも大分変わりました。
1つに、我々会計士(もしくは税理士)がいなくても良い場面が多くなっているだろうなと。
今やインターネットや各種コンテンツが普及し、知識は簡単に検索・確認することが出来るようになりましたし、業務もテクノロジーの発達により短期間での仕事の習得が可能になりました。
例えば、会計基準はeRules等(eRules – インターネットディスクロージャー (internet-disclosure.com))のサイトで容易に調べられますし、会計ソフトも凄く発達していて、簿記の知識がなくても少し慣れれば決算書を作れるくらいにまでになっています。freeeやマネーフォワードといったクラウド会計の出現で、会計を知らない個人事業主でさえそれが可能になりました。
要は、知識なんかググればいいし、技術はテクノロジーに助けれもらえばいい。
だから、公認会計士や税理士はAIに取って代わるなんて言われるんですよね。
いつどの程度AIに取って代わるか、私も予想できませんがその方向であることは間違いなさそうです。
経験という強さ
一方で価値がある、強みとなる点って、まだまだあるんじゃないかなと。
それは「経験」です。
経験している人の話って、なんだかすごく説得力を感じませんか?
頭だけでなく体に染みているということが、力強さとしなやかさをもたらしてくれるのだと思います。
肌感覚がもたらす絶妙なさじ加減と信頼感。
これは実際にやらずして習得できません。
しかも、経験というのは十人十色。厳密に言えば1人として同じ経験を持ちません。唯一無二。
人間だからこそ習得できる感性。
経験談を聞くという手段はありますが、それも耳学問の域を出ない以上、染みつき方に限界があるでしょう。
ハードソフトで表すならば、知識や技術といったハード、経験はソフト。
両方持つことで厚みと深みが出る。
ハード側はある程度代替されても、ソフト側は代替されにくい。
であれば、これは今まで以上に大切にすべきだと思うのです。
(代替されるといっても怠ってはいけないと思いますが。知識や技術が陳腐化すると、経験の習得も今一つになる気がしています。)
チャレンジの大切さは色々な場面で言われますが、この点からも私は同意ですね。
小さな経験でもゼロでないことがとても大きい。
これから会計士のキャリアを歩もうとしている皆さんには、ちょっとでも興味があって機会があるのなら、どんどんチャレンジした方がいいかなと思います。
経験は唯一無二の宝であり、代えがたい一生の財産。
40も近いオッサンである自分にも言い聞かせたところで、今日は以上です。