#16 私のキャリアを振り返って⑦(MTGと判断)

私のキャリアを振り返ってシリーズ。
3.監査法人シニア時代①

シニア時代を振り返ります。
シニア(監査法人によってはシニアスタッフという場合もありますね)では、インチャージ(主査とも言います。このブログではIncと書きます)といって現場責任者としての業務が主な役割でした。
Incを行うことは、監査ジョブとしてもお仕事としての業務経験としても1つのターニングポイントとなるものです。

今回は口語風、物語風で。
多少のフィクションを入れてますが、概ね私の経験物語です。


シニアとなった頃、僕(イトウショウ 28歳)はやる気十分気合十分の状態だった。
「よっしゃ、しっかり自分でジョブを回すぞ!!」
私が担当するのは、国内全国展開する某上場会社T社。
入所からメインメンバーとして参画もしており、クライアントの方との面識も一定程度ある状態。
スタッフ時代には、Incの練習も意識的にしていて、なんとなくイメージ掴みつつもあり、意気揚々としていた。

イトウIncとしての初仕事はいきなりやってきた。
7月某日。内部統制監査の計画MTGだった。
当時は内部統制制度2,3年経過しており、業務の流れはクライアントの方も掴んでおられた。
そのMTGには、私と後輩のスタッフ2名で赴いた。(マネジャーは他の業務があり、私がトップだった)

T社「先生、今年の対象プロセス、拠点への往査場所、往査日程は資料の通りです。その根拠は・・・・・(流暢な説明)です。それで良かったですよね?」
イトウ「概ね理解はできました・・・(あれ?今年の対象プロセスってこれで良かったっけ・・・?自信ないなぁ。。対象間違えると後でエラいことになるよなぁ、、、)」
T社「どうかしましたか?」
イトウ「いや、一度上司に確認の上、お答えしても・・・」
T社「え、早く決めないと日程も決めれませんし、資料は前もってお渡ししていましたよねー」
イトウ「(そうだったかなぁ、、、、ん-、いいや!)分かりました。これで行きましょう」

終わった後内心ドキドキしてた。
内部統制監査の流れはイメージしてたつもりだったのに、自信もって答えれなかったのだ。
しかも、そんな状態で勝手にOKの返事をしてしまった。
もしちゃぶ台返しの事態になったらどうするのか。

その後内部統制監査はスタートし、結果何事もなく進んではいったのだが。
「結果オーライなだけで、あれは失敗だった・・・」

地に足ついてないのはまさにこのこと。
この先どうなることやら・・・


Incをもつと、業務内容と責任が大きく変わります。

業務としては、監査のプロジェクト管理の仕事や、クライアントとの打ち合わせが増えます
そのために監査の全体像の理解、良好なコミュニケーションを図れるスキルが必要になります。
勘定科目担当が中心のスタッフとは大きく異なる点です。

また、現場責任者(マネジャーもしばしばいますが、ひとまずの対応が必要な場面も多いです)として、判断をする場面が増えます。
判断するということは、回答に責任が伴ってくるということ。
責任が伴うからといって、全てマネジャー任せ、指示仰がないと答えられない、では興ざめです。
自身の成長にもつながりません。
そのためには知識等が必要なんですが、やはりこの「判断力」「責任感」の違いを私は感じました。

さて、上記話で私が足りなかったのは何でしょう。
・MTGの狙い、目的を具体的にまではイメージしてなかった。
・想定される質問に明確に答えられるだけの準備も不足していた。
・自分の意見をマネジャーに事前に確認、相談もしていなかった。
・クライアントが想定する期限もイメージしていなかった。

判断だけはしちゃいましたね、いっちょ前に(笑)

MTGは、何かを達成する目的があってセットされます。
単なるブレインストーミングなのか、何か決めるものがあるのか、期限はいつまでなのか。
それを正しく把握したうえで、対応するこちらの意見を用意しておく。

言われれば当たり前なのかもですが、慣れないと意外とできません。
私も最初いきなり勉強させられましたね。良い思い出です。

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