#77 クライアントの目線、要望(アドバイザリー/コンサルティング)

意見、アウトプットの重要性

他には「解答案の提示」という点。

アドバイザリー業務をして感じたことは、
「意見を持つ」
「アウトプット」
の重要性です。

外部の人が客観的にどう考えるだろう。
どういう意見を持つのだろう。

発注側からしたら自然な感覚とも思います。
それが伝わるように表現する必要がある。
サービス業の性格がより出ますね。

この時、アウトプット慣れしていないと厳しい。
特に監査はアウトプットの場面が少なくなるリスクがあると思います。
監査調書作成や報告会でアウトプットはするのですが、基準に沿った結論形成と自らの意見形成は性質が異なりますしね。
監査調書は外部には見せないですし、文章も前期調書コピーの方、意外と多いはず
漫然と作業していると鍛えられないです。

得られた情報と会社の課題や目的を考えた時に、どうすべきか?の自らの意見。
監査からアドバイザリーに移す際は、行動様式の変換が求められると思います。
逆に言えば環境を変えることで自然と変われる可能性もあるでしょうから、経験云々の前にまずは飛び込んでみることは大切だろうと思います。

もう1つ難しいのは、求められるレベル感とのギャップ(期待ギャップ)でしょうか。
「大した提案じゃなかった」という厳しい意見も現実ありますから・・・
だからといって何も意見を持たないのはもっと物足りないでしょう。

時々あるトラブル:責任の押し付け合い

少し話が逸れますが、アドバイザリーってトラブルも多い印象です。
「責任の押し付け合い」
これはなかなか辛いです。

多いのが「言った言わない」。
防止するためには、MTGなどきちんとメモを残すべきでしょう。
何を議論して、何を決めて、次は誰がいつまでに何をするなど。
言質取ってギスギス感を感じなくもないのですが、冷静に考えれば何らおかしくありません。むしろ明確にする方が誠実ですし、臆することなどないはずです。
証拠がないなら「喧嘩両成敗」です
少なくともこちらから文句は言えません。
私も苦い経験が幾つもあります。
特にお互いの目線が完全に合っている以外は、確実にそうすべきだと思います。

それでも相手のせいにしてくる場面もあろうかと思います。
正直それがひどい会社とは、私はお付き合いしたくありません。他の仕事探します。
私も過去にありました。
監査でしたが、会計上の対応事項に、数値等の根拠、今後マストですべきことなどを書面で提示し直接説明もしたのですが、翌週の別の会議で次のように言われました。
「聞いていない」
「あの資料と説明ではそう受け取らなかった」

勘違いを生み兼ねないアウトプットだったのかもしれませんが、自分ではそうならないよう意識して作成したので、流石に悲しくなりました。

それでもクライアントの目線は大切にしたい

横道逸れましたが、とは言え今日紹介した声も無視できません。期待の裏返しな訳で。
ただこれは、お互いの信頼関係(少なくとも不信感が無い状態)が前提だと思います。
もし信頼できない方に同じメッセージをもらっても、応えようとは思わないです。どうせ揚げ足取るだろ、って。
通常は不信感はないでしょうから、このメッセージは私の心に刻まれました。

アドバイザリーは一緒に物事を創り上げていく側面がありますので、大変ですが達成感も高いでしょう。仕事を通じてまた1人、また1社と信頼できる相手が増えることこそ仕事冥利に尽きるのではないかと感じています。

会計士業務はサービス業ですから、そう思える場面が増えるよう私もやっていきたいですね。

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