#29 ご縁について~刻石流水~

私のちょっとした趣味の1つに、本屋を物色するというのがあります。
物色した日には、何某か1冊は購入して帰るのですが、先日たまたまこんな本を手に取りました。

仕事も人間関係もうまくいく放っておく力 もっと「ドライ」でいい、99の理由 (知的生きかた文庫) [ 枡野 俊明 ]
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とある住職の方が書かれた方のようです。
目が留まったのは本タイトルではなく、各章タイトルの方で。

・むやみに「関わらない」
・いちいち「気にしない」
・やたらに「反応しない」
・無駄に「疲れない」
・無理に「白黒つけない」

これらタイトルに、どこか惹かれまして。
どこか憂うようなところでもあったんでしょうか(笑)

一通り読んで色々思いましたが、昨日フリーランスになっての感想も書いていたからか、次の四字熟語の箇所で心が留まりました。
この働き方になって痛切に思うこと、つまり仕事や人と巡り合う「ご縁」についてです。

刻石流水

「刻石流水(こくせきりゅうすい)」
私はこの言葉を知らなかったのですが(有名ですか?)、あー、良い言葉だなと思いました。
仏教の言葉らしく「懸情流水 受恩刻石」が由来のようです(ネット情報です)。
意味としては、
「受けた恩は石に刻み、与えた情は水に流せ」
なんだそうです。
親切な心でGiveしたら、その場で忘れる=流水
ただし、自分が親切をしてもらったなら、感謝の言葉とともに、いつか何かの時に相手の力になろうと思う=刻石

刻石流水から生まれるご縁の輪

フリーランスとなって、お仕事や仲間の紹介をいただけることが、本当に「ご縁」で成り立っていると強く思います。
実は紹介をいただいた方々には大したGiveもできておらず、先にGiveをいただいてしまっています。
なのに、見返りなど要求もされずその後も親切。
やはり感謝の気持ちは湧き、いつか相手の力になろうと思えます。
これはフリーランスとなってより強くです。
気付けば「刻石流水」の輪に入れてもらっている気がしました。

人間って、GiveをするとついTake(見返り)を求めたくなっちゃいます。
でも、もし返ってこないと、自ら「見返りを得られない苦しみ」に苛まれて怒りも湧いてしまいます。
なんだか疲れちゃいますよね、お互い。
自分の思いでGiveしたのにも関わらず、相手だって悪気ないはずなのに。

私もいつもいつも刻石流水の姿勢をとるなんて、できていません。
「せっかくやったのにー」と思うこと良くあります。
それに仕事はボランティアではないので、Giveを飛び越し過ぎる(極論、仕事をタダでするとか)のもどうなんだろとも思ったりします。
それでも、こういった心を持てれば、朗らかにゆったりした気持ちで過ごせる気がしませんか?
そして、自ら「ご縁」の輪を作り&巡ってくるような気がしませんか?


情報過多で、あくせくしていて、ピリピリしがちな現代社会だからこそ、大切にしたいと思います。

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