#97 独立要件を後輩会計士と語る①:仕事のミス

仕事のミス Aくん

一方、Aくんのミスは以下の通り

【エピソード】
① 賞与支給手続きをミスり、誤った金額を支払ってしまった
② 源泉所得税の計算ミスに気が付き、還付手続きが必要になった

いずれもベンチャー企業勤務時代のようです。
彼も監査法人時代は、ミスらしいミスはなかったとのこと。(調書作成誤り等はある程度あったみたいですが)
思えば、監査法人は調書レビューは手厚いですし、相談できる相手も多数いて、気付くタイミングは幾度もあります。

総括すると、ダメージがあるミスは、
★ 対外的に影響を与えた場合
★ 成果物に影響を与えた場合
★ キャッシュ影響を及ぼした場合

ということになります。
内部手続関連では、甚大なミスがないのが共通点でした。

感じる脅威

Aくんは正直優秀な奴。ベンチャー企業ではリソースが限定的な中、総務経理企画まで幅広く担っていただけに、監査法人程の十二分な確認体制を取れないのが現状だったと思われます。
一方の私は独立後の話。1人ですから確認体制など当然ありません。

どちらも、ミス間違いにはよりシビアな環境。
そうです、外に飛び出すと(環境によるのかもですが)このリスクが襲い掛かってくる。
僕らが共通して感じた脅威で、これにどう立ち向かうべきかを常に考えています。

会計士が独立に当たって対峙するリスクは、基本的に収入面でのリスクではなく、「仕事におけるミスリスク」だと思います。
税務業務で計算を間違えたら、下手したらキャッシュリスクを負いますが、それも仕事上のミスが起因。
士業として業務を提供している以上、あってはならない仕事のミスは一番重要な信用リスクを傷つけます。

私も退職時は収入面のリスクばかり気にしていましたが、今となっては完全に勤め人特有の視点でした。

次回へ続きます。

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