#19 人を見る力

前回は不正について思うことを書きました。
細かいルールに囚われ過ぎずに、基本的な倫理感や道徳観といったものが大切、と。
・・・じゃあ具体的には何を大切にして、どう行動すればいいんでしょう??
もう少しだけ私の意見を書かせていただきます。

不正に対応する姿勢、もっと言えば仕事をする上で私が考える大切な姿勢、それは、一言で言えば「人を見る力」を養うことな気がします。
その人のタイプや、一体どういう考えの持ち主なのか?どこに興味があるのか?などなど。
人の行動には背景(理由)があるはずだからです。
といって、鋭い眼差しで見抜くなんて、どこか怖いです汗
そうではなくて、相手に興味を持って、良く話を聞く。
これを、「人を知る力」と言い換えます。
さらにいえば、「人に共感する心」でもあると思います。尊重するという表現でも良さそうです。

私が言っていることは綺麗ごとかもしれません。
人を見る力なんて簡単にできるものでもないと思っています。共感なんて、ただの騙されやすい人間とも見えますし。
私もできているとは到底思えません。
だからといって、表面的なルールだけを整えて、ハイ終わり、では進展も薄いですし、何より趣がない。味気ない。
経営は人によって行われている、と稲森和夫さんが言われますが、そこに触れるからこそ味わい深い。

となると、客観的な視点とか中立的な感覚とか、正しい正しくない場所の線引きとか、こういうのをしっかり持っておかねばと思うのです。謙虚さも必要だと思います。
言われること何でもハイハイ、ではダメですし、否定ばかりする人とは付き合うのも疲れます。

すぐに身に付くものではありませんし、いつ身に付くのか、いやむしろゴールなんてないのだろうと思います。
ゴールはなくても、3歩進んで2歩下がりながらも、1歩ずつ前進していく、そう思っています。

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