#62 監査法人からのIPOキャリア②

3.いつから&どのくらい経験するといいか

正直どうIPOに関わっていきたいかによると思いますので、いくつか前提を分けてみます。

まず、興味がある人はIPO関与のチャンスがあったら、J1だろうがシニアだろうが可能な限り飛びついてみましょう。
IPOは市況に左右されます。今は結構玉がある時期のようですが、ない時は全然ないです。
それに皆さんは通常業務もあり、タイミング的にいつでも関与できるわけではないでしょう。IPOは突然オポチュニティが湧くので、タイミングが合わなければ誰か他の人へ流れて戻ってきません。
いつでも関与できると思わない方がいいでしょう。

IPOの基礎を知るくらいで十分、と考える場合は、ショートレビューと期首残高調査を何件かやれれば十分かと思います。
目的は「サービスラインの肌感覚や流れ、成果物イメージをつかむ」というものです。新たな知識を習得する期待は特にありません。
なお、準金商法監査のステージに入ったら監査と同じなので、サービスライン的には特に学ぶものはありません。通常の監査を行っていればOKです。

関与時期ですが、早くてマイナスはないですが、遅くなってもそれほど気にしなくて良いかと思います。
監査法人がフィールド業務で行うサービスを一通り掴むくらいなら、何年も要するものではないのですぐに追いつきます。
IPO特有の論点に触れる機会が少なくなる点は否めませんが。ストックオプションとか。
逆にスタッフ時に1,2回関わっただけ、だと微妙です。おそらくただ雰囲気を感じただけで終わります。

ガッツリ専門家になりたいなら or 常にIPOに触れていたいと思うなら、IPO専門部署に行くのがいいんでしょうね。
情報もオポチュニティも集まってるでしょうから。
「1歩踏み込んだ経験や特長的な経験」を目指すなら、IPO畑をひたすら走るのではなく、他のスキル習得を考えるべきでしょう。
コンサル、CFO転職、FAS系(M&A関連はよくあるので。PPAとか)など。
IPOとは関係なさそうなIFRSでさえスキルとして使えたりすると思います。

ということで出口戦略の話になってきたので、今日はここまで。
次回は、IPOに関する出口キャリア、気にしておきたいこと等を書きます。

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